三浦裕史のホームページ          新版『近代日本軍制概説』を刊行予定。

■近代日本の政治法制について関心があります。■2021年06月06日記事参照。

#政治法制

「研究者は、法の単純な考え方を、努めて提示していかなければならない。」

「法律は、年を追う毎に、複雑になってきている。研究者は、法の単純な考え方を、努めて提示していかなければならない。」1911年5月におけるF.F.のコメント。簡単に書くと底が割れてしまう、と考える輩が多い。複雑な事象をそのまま語っても、研究の到達点…

「おかしいとおもったのは、同じ法実証主義とされながらも、ドイツ本国の憲法学・憲法史の文献は、

それを学び輸入した日本の憲法学者の論著に比して、はるかに幅が広く、そこにはたんなる憲法の文字解釈だけではなく、憲法史的叙述、学説批判、国政機構全体の解明が、ともかくもおこなわれているのに、わが国の諸文献は、」 鈴木安蔵さんの指摘。

宮沢俊義『憲法略説』における国法の説明

先日、研究会で報告させて頂いた。 しまいには、落語のような口調になり、サービス・トークまでしてしまった。 ケリをつけたかった問題なので、自分にとっては、大変有益な報告となった。 スッキリした! お聴き下さった方々に厚く御礼申し上げたい。

藤村守美と吉見謹三郎の明治35年

この年に憲法の本を出している。 藤村は『大日本帝国憲法講義』、吉見は『日本憲法論』。 〈追記〉「最初の否定論者」藤村守美について を書きました(大警視だより続刊12号,2021年7月/警察政策学会資料115号,2021年05月)。

王公家規範の制定は、法律の委任に基づく。

以前、穂積八束の本に付けた解説で述べた話。 別に新発見でも何でもなく、王公家規範を論じようという人なら、当然知っていることだと思っていたが…。 論及がほとんど無いのは、不思議。

韓国管理における統監と理事官

先日、上記のテーマにより、研究会で、報告させて頂いた。 当初は、「統監府の韓国管理」というテーマを予定していたが、時間の制約に鑑み、より絞った内容とした。 しかし、管理法制の核心部分を衝くことはできたと思う。 驚いたのは、統監旗をご存じの方が…

復刻本・編集本における〈監修者・解説者・編者〉名の記載

単なる発案・口利き程度で、デカデカと名前を出している本がある。かくいう、私にも、自著でないのに大きく名前を出している本がある。三浦裕史編としているものは、 ①伊東巳代治遺稿『大日本帝国憲法衍義』 ②井上密講述『大日本帝国憲法講義』三浦裕史解説…

国際法・条約・陸海軍

先日、上記のテーマにより、研究会で、報告させて頂いた。 考察の方法と対象を限定して述べたつもりだが、御理解頂けたかどうか…。 とにかく、一つの視点から徹底的に物を見ることの大切さと難しさを、改めて痛感した。 (もちろん、その視点自体の当否を検…

明治四十年(明治40年)軍令第一号の制定に関する一論結

先日、上記のテーマにより、研究報告させて頂いた。 アッと驚くような新知見を述べたわけではない。 基本的でありながら、他の人が着目しないような問題を、地味に検討したつもりだ。

統帥権とは何か―藤田嗣雄と中野登美雄―

先日、上記のテーマにより、報告させて頂いた。 『軍制概説』では、全体構成上、詳しく論じることができなかった部分まで、今回、述べることができた。 軍制(軍事法制)研究というと、統帥権ばかり云々している、と思われるのがイヤなので、この問題に一応…