三浦裕史のホームページ          新版『近代日本軍制概説』を刊行予定。

■近代日本の政治法制について関心があります。■2021年06月06日記事参照。

#軍制

統帥権とは何か―藤田嗣雄と中野登美雄―

2009年6月における研究報告。 『近代日本軍制概説』旧版では全体構成上、詳論できなかった部分まで、この報告で述べることができた。 軍制研究というと統帥権ばかり云々している、と思われるのがイヤなので、この問題に一応の鳧(けり)をつけたつもりだ。 …

『バイエルン王軍 1867年~1914年』   Die Königlich Bayerische Armee von 1867 bis 1914

内容は余り面白くない。半ば史料集。 *海軍は存在しないので、訳語は「軍」で良いだろう。

『プロイセン王兼ドイツ皇帝の軍事内局』 Das Militärkabinett der preussischen Könige und deutschen Kaiser

プロイセン・ドイツの政治史・軍制史を語る上での必須文献(原史料が戦災で焼失している可能性あり)。

陸軍省法官部長井上義行の経歴と肖像は、井上密『大日本帝国憲法講義』解説に載っています。

義行(よしつら)は陸軍刑法の制定に関与した。 養子の密は京都帝大教授、京都市長。寡作の人だが、佐々木惣一の師として知られる。

プロイセン陸軍省の表と裏。

裏と言うには素敵すぎる。庭園側。

◆三浦裕史『近代日本軍制概説』新版の基本構想◆著作等リスト◆

【 2015年04月01日の記事を移掲 】 1.説明的な記述を増やし、初学者にも分かりやすくする。2.論著としての自立性を高めるため、基礎理論に言及する。3.政治史との関連に言及する。4.図表を多用する。5.条文や資料をできるだけ掲げる。6.年表及び…

【「最初の否定論者」藤村守美について】を『大警視だより』続刊12号に寄稿しました。拙稿は警察政策学会資料115号に転載されており、同学会HPで閲覧可能です。

【御注意】 著作権切れを狙ってか、最近、藤田嗣雄先生著書の復刻本(翻刻)が出ているようですが、これに私は全く関与しておりませんので、この点、誤解無きようお願い致します。

先日、軍制研究 三先達(有賀長雄、藤田嗣雄、中野登美雄)の展墓を達成。

「軍制研究の三雄」と呼びたい。

「負け戦で印税稼ぐな」

旧軍将校某氏の至言。

藤田嗣雄『独逸軍制概要』序より

本著に於ては普魯西憲法典の欽定(一八四八、一二、五)に溯り独逸軍制の概要を述ぶることを企図した。従来我が国に於ても独逸軍制の研究が行はれた、がこれ等は孰れも第十九世紀に於ける所謂市民的憲法の見地に基いてなされたものである。現時の軍制に関し…

藤田嗣雄先生歿後五十年。

東京・恵比寿にある防衛研究所戦史部1階のトイレの窓から顔だけ出してタバコを吸っていたのは、だぁーれだ。

実名公表を楽しみにお待ち下さい(苦笑)。

ドイツ帝国軍制の基本構造(一) ―比較のための知識断片―

先日、研究会で報告。 軍制と帝国憲法の基本的関係や君主権力の態様について述べた。 更には、プロイセン・ドイツにおける軍事法令の重要形式Allerhöchster Kabinettsordre(AKO)の本質についても言及することができた。 例によって、ぶっちゃけ漫談も。…

藤村守美と吉見謹三郎の明治35年

この年に憲法の本を出している。 藤村は『大日本帝国憲法講義』、吉見は『日本憲法論』。 〈追記〉「最初の否定論者」藤村守美について を書きました(大警視だより続刊12号,2021年7月/警察政策学会資料115号,2021年05月)。

軍事内局(Militärkabinett)について

先日、上記のテーマにより、研究会で、報告させて頂いた。 もちろん、日本の制度が主たる対象であり、関連で、維新以降の君主制(天皇制)にも言及した。 日本の軍事内局は僅か10年程度の存在であり、大した権限もなかったが、祖型たるプロイセンのMKは…

復刻本・編集本における〈監修者・解説者・編者〉名の記載

単なる発案・口利き程度で、デカデカと名前を出している本がある。かくいう、私にも、自著でないのに大きく名前を出している本がある。三浦裕史編としているものは、 ①伊東巳代治遺稿『大日本帝国憲法衍義』 ②井上密講述『大日本帝国憲法講義』三浦裕史解説…

国際法・条約・陸海軍

先日、上記のテーマにより、研究会で、報告させて頂いた。 考察の方法と対象を限定して述べたつもりだが、御理解頂けたかどうか…。 とにかく、一つの視点から徹底的に物を見ることの大切さと難しさを、改めて痛感した。 (もちろん、その視点自体の当否を検…

明治四十年(明治40年)軍令第一号の制定に関する一論結

先日、上記のテーマにより、研究報告させて頂いた。 アッと驚くような新知見を述べたわけではない。 基本的でありながら、他の人が着目しないような問題を、地味に検討したつもりだ。