三浦裕史のホームページ          新版『近代日本軍制概説』を刊行予定。

■近代日本の政治法制について関心があります。■2021年06月06日記事参照。

2012-01-01から1年間の記事一覧

未刊史料主義と史料刊行主義

日本人のドイツ研究者が日本語で書く論著は、ドイツ語に翻訳したら、ドイツで、どの程度通用するだろうか?

ドイツを例としたが、イタリアでも、フランスでも同じこと。 「日本人の外国研究者が日本語で書く論著は、当該外国語に翻訳したら、当該国で、どの程度通用するだろうか」ということ。 それにつけても、清水幾太郎氏の至言が思い出される…。 日本人の外国研…

ドイツ帝国軍制の基本構造(一) ―比較のための知識断片―

先日、研究会で報告。 軍制と帝国憲法の基本的関係や君主権力の態様について述べた。 更には、プロイセン・ドイツにおける軍事法令の重要形式Allerhöchster Kabinettsordre(AKO)の本質についても言及することができた。 例によって、ぶっちゃけ漫談も。…

「研究者は、法の単純な考え方を、努めて提示していかなければならない。」

「法律は、年を追う毎に、複雑になってきている。研究者は、法の単純な考え方を、努めて提示していかなければならない。」1911年5月におけるF.F.のコメント。簡単に書くと底が割れてしまう、と考える輩が多い。複雑な事象をそのまま語っても、研究の到達点…

山渓文庫「奈良の散歩みち」の塚本珪一「九版にさいして」を読む。

塚本氏の絶叫といってよい。 あの風景は滅んだ。いや、滅び去って久しい、というべきか。

昔、祇園の新門前に岩波という宿があって、

のりちゃん(のりこさん。博多出身)という仲居さんがいて、 場所柄、朝食だけついて、 かなり年配だった女将さんは一寸粋筋の感じがして、

「おかしいとおもったのは、同じ法実証主義とされながらも、ドイツ本国の憲法学・憲法史の文献は、

それを学び輸入した日本の憲法学者の論著に比して、はるかに幅が広く、そこにはたんなる憲法の文字解釈だけではなく、憲法史的叙述、学説批判、国政機構全体の解明が、ともかくもおこなわれているのに、わが国の諸文献は、」 鈴木安蔵さんの指摘。

宮沢俊義『憲法略説』における国法の説明

先日、研究会で報告させて頂いた。 しまいには、落語のような口調になり、サービス・トークまでしてしまった。 ケリをつけたかった問題なので、自分にとっては、大変有益な報告となった。 スッキリした! お聴き下さった方々に厚く御礼申し上げたい。